私が 20 年で学んだ 3 つのこと
患者さんを診させていただいて 20 年。私の中に、静かに何度も戻ってくる小さな気づきが 3 つあります。劇的な発見ではありません。同じ仕事を、長く、丁寧に続けてきた人にだけ見えてくる、小さな真実のようなものです。
ここでは、個人的な手記としてお話しさせてください。
1. 最新の技術が、いちばん大切なこととは限らない
毎年、新しい機械、新しい糸、新しい注入剤が登場します。本当に優れたものもあれば、単に新しいだけのものもあります。
20 年を振り返って、私の仕上がりを本当に良くしてくれたのは、新製品を追いかけることではなく、基本に、より丁寧に立ち戻ること でした。お顔の解剖、引き上げのベクトル、そして目の前にいらっしゃる患者さんご自身。本当に大切な問いはいつも「何が新しいか」ではなく、「このお顔には、何が必要か」です。
2. アジアのお顔は、アジアの目線で研究されるべきだと思う
私が学んだ解剖学の教科書の多く — 今も学会で引用されているもの — は、欧米の患者さんを基に作られています。素晴らしい研究です。けれども、私たち自身のものとは、少し違います。
骨格、脂肪の分布、お肌の反応、年齢の重ね方 — 人種によって意味のある違いがあります。だから私は 「移植」ではなく「調整」 を心がけてきました。世界の文献は読みます。でも治療するのは、別の大陸の図ではなく、目の前のお顔です。
これは、私が後輩のドクターを指導するのが好きな理由のひとつでもあります。次の世代が、私たち自身のお顔のための証拠をもっと積み上げてくれることを願っています。
3. 地味な習慣こそが、患者さんを守ってくれる
20 年を振り返って、私が自分自身に感謝している習慣は、ほとんどが地味なものです。
- 必要以上に時間をかけたカウンセリング
- 「今日、この施術はあなたに合いません」と言える勇気
- 何千回もやった手技を、もう一度教科書から確認すること
- 施術の前だけでなく、施術の後にも丁寧にフォローすること
どれも華やかな話ではありません。けれども、もし私自身が患者の立場だったら、こうしてもらいたいと思うことばかりです。
静かに
私は、答えを持っている人間だとは思っていません。学び続ける機会に恵まれ、長い時間をかけてたくさんの方に信頼していただいてきた、一人の臨床医だと思っています。
20 年で何かが努力に見合ったと言えるなら、それは、一人ずつのご縁を、ひとつずつの判断を、静かに積み重ねてきたこと、それだけです。
— ワリーラット(ドクター・グワーン)
これはワリーラット医師個人の臨床観を綴った手記であり、医療上のアドバイスではありません。ご自身に合った治療については、必ず資格のある医師にご相談ください。
